XPAC素材が好きだ

遅せばながらXPAC素材にハマっており、ちょっとずつギアを置き換えています。

XPACとひと言でいっても意外と様々なバリエーションがあります。
ガレージブランドの定番素材の1つであるライトスキンも実はXPACのバリエーションです。

いわゆるXPACとして扱われている素材は正式名称VX21RSといい、重量と耐久性のバランスが非常に良く、かつPUコーティングされているので耐水性もバッチリ。
裏返せば耐水性、重量は低いながらも更に軽量な生地もあります。
一概にどれが良いという話ではなく各ブランドの設計思想により使い分けられていることもあり、そういった所に面白みがあります。

各生地の比較

アウトドア系のガレージブランドで利用されている主要生地の比較をまとめました

生地名 表地 備考
VX03HS 30-40デニール 最軽量の両面織布
VX21RS 210デニール(PU防水コート) 重量と耐摩耗性を理想的なバランスかつ防水
LS07 70デニール LSの中で最軽量の防水、耐摩耗性 アウトドアで利用されている
X33(CAMO) 330デニール キャンプ系ガレージブランドが使っているXPACの迷彩柄

生地名の見方

先頭の英字が生地の種類、次の数字がデニール数、それに続く英字がそれぞれの特徴を表しています。
例えば「VX21RS」ならば、VX→織布生地、21→210デニール、RSがリップストップ。
全ての生地の特徴を覚える必要はないですが、真ん中の数字がデニール数を表しているということだけでも覚えておくと、ギア選びの際に参考になると思います。

手持ちのXPACギアについて

マウンテンハードウェア スクランブラー25

マウンテンハードウェアの定番ザックであるスクランブラーも昨年よりXPAC素材にリニューアルしています。 こちらはVX21RSを全面に使っています。
雨に打たれるリスクの高いザックだけにPU防水コートの恩恵があるでしょう。
また、軽量素材ではありますが、XPAC自体が固い生地であるため、少量の荷物でも型崩れすることがありません。

ワンダーラストイクイップメント トレイルジップワレット・ミニ2

こちらもVX21RSを使用。
財布の防水の必要性は判断が分かれるところでしょうが、無いよりはあったほうがいいかと。

ワンダーラストイクイップメント スタンドコジー

あまり意識していませんでしたが、確認したところVX03HSが使用されていました。
外からの防水を意識する必要性のないギアですし、軽量化重視でこちらが選ばれたものと推測します。

生地の質感比較

f:id:KandaMorioka:20210303214713j:plain 比較すると同カラーの財布とコジーの質感が異なる結構異なりますね。
個人的にはVX21RSの質感が好みです。

XPACを使っているからといって防水を過信すべからず

縫製部分がどうしても穴が開いていますし、シーム処理加工されていないものは完全防水にはなりえません。
また、手持ちのギアで言えば、スクランブラー25はトップリッドのZIPが止水ZIPではないので水の侵入の可能性が有ります。
財布も止水ZIPを使用しているものの、終点部分の処理が甘く水の侵入の可能性が有ります。
このように防水素材使っているからと過度な過信は禁物です。

とはいえXPACいいよね

軽量だとか防水だとかというのはアウトドアシーンにおいては重要ではありますが、それを差し置いても単純にスタイリッシュでカッコいい生地ですよね。
ULザックは背面パネルの無いモデルが多かったり、小物でも型布無しのモノが多かったりと、ほかの素材だとどうしてもクタっとなってしまいがちですが、XPACだと比較的生地がしっかりと自立する点も気に入っています。